(12日、プロ野球 読売ジャイアンツ5―0広島東洋カープ)
六回1死満塁のピンチを迎えると、巨人・戸郷翔征はギアを上げた。
打席には前日2打点の広島・堂林翔太。何としてでも食らいつきたいチームの選手会長に対して直球を軸に押し、最後はフォークボールで空振り三振に仕留めた。
そして、続く末包昇大。長打力がある打者に対して、初球からフォークを連投した。
フルカウントからも、外角に落とした。投げた6球はすべてフォークで、最後に空振りを奪ってほえた右腕は、「出すなら、四球。一発は一番ダメなところで、長打も許されない場面。(大城)卓三さんがうまくリードしてくれたし、僕も腹をくくっていた」とうなずいた。
「あの回は1点でも取られていたら、流れが変わっていたと思う。そこを抑えてくれた。とてもナイスピッチングだった」と阿部慎之助監督。
チームはこの3連戦の前までマツダスタジアムで今季1勝4敗2分けだった。監督が「鬼門」と称していたほどだったが、その敵地で4年ぶりに同一カードで3連勝した。
シーズン終盤に迎えた7連戦の最初の3試合で白星を積み上げ、阿部監督は「すごく大きい。この3連勝を無駄にすることなく、その日、その日をみんなで頑張りたい」。
セ・リーグの大混戦から、確実に一歩、抜け出した。チームとしては4年ぶり、阿部監督にとっては就任1年目でのリーグ優勝へ。早ければ13日にマジック「12」が点灯する。(上山浩也)
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