第106回全国高校野球選手権大会(朝日新聞社、日本高校野球連盟主催)で初優勝した京都国際(京都市東山区)は2日、優勝報告会を学校で開いた。深紅の大優勝旗を68年ぶりに京都に持ち帰った選手たちに大きな拍手が送られた。

 報告会は体育館で開かれ、生徒や教職員、保護者ら約200人が出席した。大会歌「栄冠は君に輝く」が流れる中、選手らが優勝旗と優勝盾を携えて入場。出席者らは手拍子で出迎えた。

 はじめに、藤本陽毅(はるき)主将(3年)が白承桓(ペクスンファン)校長に優勝旗を手渡した。続いて壇上の選手らが1人ずつ紹介された。あいさつに立った白校長は「優勝は、選手や監督らが一体となってやりとげた結果。多くの方に感動を与えた」と祝福した。

 在校生代表として田辺こづちさん(3年)が「私たちには計り知れない苦労があったと思う。在校生は最高の景色を見せてもらった。最高の夏休みをありがとう」と話した。田辺さんらが小牧憲継監督(41)や藤本主将に花束を贈呈した。

 藤本主将は「声をからしながら応援してもらい、絶対に優勝するという気持ちになった。僕たちの実力だけでなく、応援してくれたすべての方々とつかみ取った優勝だと思う」と感謝した。「後輩たちが深紅の大優勝旗を持ち帰ってくれると思うので、これからも応援よろしくお願いします」

 小牧監督は「甲子園に育てていただいた。教え子だが、選手たちの頑張りを尊敬している」とたたえた。選手たちには「全国大会優勝が人生のピークになってほしくない。優勝の経験を糧に次のステージで大きくはばたいてほしい」と話した。

 今大会から暑さ対策として午前の部と夕方の部の2部制が導入され、京都国際は第2日の8月8日の第3試合に登場。点灯試合(ナイター)で札幌日大(南北海道)を下した。

 その後も中崎琉生(るい)さん(3年)、西村一毅(いっき)さん(2年)の両左腕が好投。準々決勝では、2021年夏の甲子園の準決勝で敗れた智弁学園(奈良)を破り、準決勝では今春の選抜大会で惜敗した青森山田(青森)に勝った。

 決勝では関東第一(東東京)を延長タイブレークの末に破り、初優勝を決めた。京都勢としては1956年の平安(現・龍谷大平安)以来68年ぶり、5度目の全国制覇だ。(武井風花)

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