船橋市特別功労表彰を受け、金メダルや色紙を見せるパリ五輪男子体操日本代表の選手ら=船橋市で2024年9月2日午前11時31分、石塚孝志撮影
写真一覧

 パリ・オリンピック体操男子団体総合で金メダルを獲得した萱和磨(27)、谷川航(28)、橋本大輝(23)の3選手が2日、千葉県船橋市役所や県庁などを訪れた。同市からは特別功労表彰を受けた。

 谷川選手は船橋市出身で、谷川、橋本両選手は市立船橋高校を卒業した。また、萱選手は船橋ジュニア体操クラブ出身。3選手はこの日、同市役所を訪問。松戸徹市長が「苦しいコンディションの中でも、全員が一つの目標に向かってやり続け、金メダルを獲得し、夢と希望を与えてくれたことに心から拍手を送りたい」などと話し、表彰状を手渡した。3選手は東京五輪の際も表彰を受け、今回が2度目となった。

 萱選手は「金メダルを思い続けた体操人生だった。あきらめないことの大切さを知った。金メダルに決まった時は夢のようだった」、谷川選手も「船橋で生まれ、船橋で育ててもらい、ここに金メダルをもってくることができてうれしい。あきらめそうになったこともあるが、簡単にあきらめられる夢ではなかった。これからは、今以上に体操を楽しみたいし、盛り上げていきたい」、橋本選手も「報道では『金メダルに導いた』と書いてあるが、5人全員で戦ったから(獲得できた)。最後の演技は、これでメダルの色が変わることも理解していたので、人生で一番緊張しました」などと振り返った。

◇後輩にエール

千葉県船橋市立船橋高校の後輩たちに拍手で見送られて退場する(左から)橋本大輝選手、谷川航選手、小島満菜美選手=船橋市で2024年9月2日午前9時5分、石塚孝志撮影
写真一覧

 また、この日、市立船橋高校には、同校出身の谷川選手、橋本選手と、女子バレーボール日本代表の小島満菜美選手(29)も訪れ、後輩たちに大会を終えた思いなどを語った。

 体育館での報告会で、小島選手は「チームとしては悔しいところもあったが、個人的には五輪に出場できてうれしかった。苦しいこともあったが、最後に、できるところまで頑張ることが大事だと思った。皆さんも今やっていることを自信を持って、できるところまで頑張ってください」と話した。現役生を代表して生徒会長の3年、池田そなたさん(18)が「プレッシャーに屈しないところや、最後まであきらめない姿に感動しました」と述べた。

 その後、4選手は県庁を表敬訪問。熊谷俊人知事に大会の結果を報告した。

 体操男子は代表5人のうち3人が県出身者だった。熊谷氏は「皆さんの顔を見ると、また、あの感動を思い起こす。これからもさらにご活躍されることを期待しています」と述べた。

 また、バレーボール女子でリベロとして出場した小島選手に熊谷氏は「どんな球もとってチームを盛り上げる姿に大いに感動しました」とねぎらった。【石塚孝志、松尾知典】

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。