プロ野球・阪神

○阪神4―2巨人●(31日・甲子園)

 バットの芯に当たれば打球は飛ぶスケールの大きさが魅力だ。阪神の5番・佐藤輝明が逆方向への豪快な逆転3ランを放ち、展開を一転させた。

 巨人のエース・戸郷翔征に対し、阪神打線は六回2死まで1安打に抑えられ、一回の2失点が重くのしかかっていた。

 3番・森下翔太の中前打と4番・大山悠輔の死球で一、二塁となり、打席に立った佐藤は、ここまでの2打席は三振だった。「チャンスだったので軽く捉えて1点を返そう」。1ボール1ストライクから真ん中低めに来た150キロの直球に合わせると、打球は深い左中間席へ飛び込んだ。

 戸郷に対し、三振した打席から「軽く捉える」という意識を貫いたという佐藤。身長187センチ、体重96キロの大きな体で振ったバットの芯に当たれば打球を遠くへ飛ばせるのが魅力だ。岡田彰布監督は「ホームランは空気を変える。強引にいかなかったのが良かったんじゃないか」とたたえた。

 約1カ月ぶりに長期ロードから甲子園へ戻ってきた一戦で、佐藤の一振りがチームを救い、首位の広島と4・5ゲーム差にとどまった。【荻野公一】

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