フランスの首都・パリで初めて開催される今回のパラリンピックは「広く開かれた大会」をスローガンに9月8日まで12日間、行われます。

22競技の549種目が実施され、女子の種目が東京大会より8種目多い235種目と、これまでで最も多くなるほか、ボッチャや柔道などでは障害の重いクラスの種目が増えます。

参加選手はおよそ4400人の予定で、日本選手団では175人と、海外で行われる大会では2004年のアテネ大会を上回り、最も多くなりました。

また、紛争などで母国を離れた選手で作る難民選手団は、東京大会より2人多くこれまでで最多の8人です。

一方、ウクライナへの軍事侵攻を続けるロシアと、その同盟国のベラルーシ国籍の選手は、国歌や国旗を使用せず、国や地域を代表しない「中立な立場の個人資格の選手」に限って参加が認められていて、「NPA」と呼ばれる選手として90人以上が参加する見通しです。

パラリンピックとして初めて競技場の外で行われる開会式で、選手たちはパリ中心部のシャンゼリゼ通りからフランス革命の舞台となったコンコルド広場までパレードすることになっていて、日本の旗手は陸上の石山大輝選手と、競泳の西田杏選手が務めます。

メダル目標 “史上最多の53個以上” 注目選手は

パリパラリンピックでのメダルの目標について、JPC=日本パラリンピック委員会はアテネ大会の52個を上回る史上最多の53個以上を目指すとしています。

車いすテニスではテニスの四大大会で通算4勝し、世界ランキング2位の18歳、小田凱人選手が初出場のパラリンピックで金メダルを目指します。

競泳では、山口尚秀選手が2連覇を目指しているほか、6大会連続出場の鈴木孝幸選手や5大会連続出場の木村敬一選手などにメダルラッシュが期待されます。

陸上では女子マラソンの道下美里選手が2連覇を目指しています。

前回の東京大会で大躍進を遂げたバドミントンでは、梶原大暉選手と里見紗李奈選手がともに2連覇を目指します。

ボッチャは東京大会で日本の個人・団体を通じて初の金メダルを獲得した杉村英孝選手に2連覇の期待がかかります。

柔道は今大会から視覚障害の程度によるクラス分けが導入されました。

男子73キロ級の障害の軽いクラスに出場する瀬戸勇次郎選手と、女子57キロ級、障害の軽いクラスの廣瀬順子選手に金メダルの期待がかかります。

このほか、車いすラグビーやゴールボールなどの団体競技の活躍も期待されていて、自国開催だった3年前の東京大会を経て日本のパラスポーツの競技力がどの程度上がったのか、試金石となる大会でもあります。

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