東晟良選手(右)から銅メダルをかけられた和歌山北高校フェンシング部女子主将の若野あずささん(中央)と後藤真徳顧問=和歌山市の県立和歌山北高校で2024年8月26日午前9時19分、安西李姫撮影

 パリ・オリンピックのフェンシング女子フルーレ団体で銅メダルを獲得した和歌山市出身の東晟良(せら)選手(24)が26日、母校の県立和歌山北高校に凱旋(がいせん)した。北校舎(同市市小路)の生徒約900人から盛大な拍手で迎えられ、努力の日々を振り返った。

 メダル獲得報告会では「目標にはしていたけれど、小4から練習をしてきた北高校にメダルを持って帰れたことは、うれしくて驚きです」とはにかんだ東選手。「優勝以外は負けて終わるので苦しい時期の方が多かった」と打ち明けながら、「スポーツをやっている誰にでもチャンスがある。諦めずに向かって行ってほしい」とエールを送った。

パリ・オリンピックの銅メダルを手に、和歌山北高校に凱旋した東晟良選手=和歌山市で2024年8月26日午前9時49分、安西李姫撮影

 川口勝也校長は「チーム力で競り勝った銅メダル。『銅』の漢字のように、金メダルと同等の感動をもらった」とあいさつ。東選手からメダルをかけてもらうサプライズがあったフェンシング部女子主将、若野あずささん(3年)は「晟良さんの思いが詰まったメダルの重みを感じた。自分も諦めずに頑張りたい」と笑顔を見せた。

 今回のパリ五輪では、東選手の出場した女子フルーレ団体がフェンシング競技の日本女子で初となるメダルを獲得。新たな歴史を刻んだ一戦として話題になった。東選手は2028年のロサンゼルス五輪を目指すという。【安西李姫】

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