高校軟式野球・1回戦(25日)
○津久見5―3松商学園●
打つと変形して反発力が吸収される球の性質上、安打が出にくいとされる軟式野球。だが、津久見の打線はひと味違う。今大会最多31回目出場の松商学園に対し、先発野手全員の計11安打で打ち勝った。
強打を見せつけたのが、二回1死満塁の場面。8番の河崎隆磨が「中前に落とすイメージで、後ろにつなごう」と内角高めの直球を捉えた打球は、中堅手の頭を越えて先制の2点適時打となった。勢いに乗って、続く藤沢祐樹も適時内野安打で続いた。
河崎は1点差に迫られていた八回にも投手強襲の適時内野安打を放ち、貴重な追加点をたたき出した。エースで4番の荒金拓登が5打席連続四死球と警戒される中で、下位打線が存在感を見せた。
強打を支えるのが、相手投手の情報共有だ。この日は相手の先発・本木魁星が変化球の制球に苦しんでいるとみるや、チームで直球狙いを徹底。変則的なフォームに対応するために引き付けて打つよう心がけ、二回の複数得点につなげた。
目標は2年前のベスト8超え。佐藤優馬監督は「初見の投手に対しても、選手自身で狙い球を絞れた。打線に切れ目はない」と手応えを口にした。【皆川真仁】
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