◆強かった時の町田のサッカーを思いだそう
磐田戦で指示を送る町田の黒田監督©FCMZ
普段から強気の発言が多い指揮官にしては珍しい弱音だった。「もし負けたら(この先)選手にどういう風に落としこもうかなって。やってもダメだったというシチュエーションだけは作りたくなかった」と不安を口にした理由を語った。 磐田戦に向けて黒田監督が選んだアプローチは原点回帰だった。優勝争いの重圧からか、自慢の堅守がほころびを見せていた。「強かった時の町田のサッカーを思いだそう」。ミーティングでそう強調して、今季の好プレーを映像で振り返らせた。磐田戦でゴールを決め、右手を挙げて駆け出す町田のエリキ©FCMZ
奮起したチームは立ち上がりから相手をのみ込み、今季戦った27試合の中でも指折りの内容で圧勝した。再び上昇気流に乗るためにも連勝したいところだが、次戦は苦手な新潟が立ちはだかる。◆2戦2敗と勝てていない苦手の新潟
黒田体制になった昨年以降、2戦2敗と新潟には勝てていない。J2だった昨年は天皇杯のベスト8がかかった一戦で0-1で惜敗。J1に昇格した今季は6月にホームで対戦し、立ち上がりから守備陣がピリッとせず、1-3で敗れている。新潟とはベスト8まで勝ち上がっているルヴァン杯でも9月に対戦を控えるだけに、町田にとっては苦手意識を勝利で断ち切りたいところだろう。 無失点で抑えた試合がリーグ最多の13を誇るDF陣は、ドレシェビッチが累積警告による出場停止から戻り、主将の昌子源とともにセンターバックで起用される見込み。磐田戦で4得点と奮起した攻撃陣はともにゴールを決めたエリキが右サイド、藤本一輝が左サイドでの先発が予想される。一方、7月に新加入した日本代表のFW相馬勇紀はコンディション不良のため2戦続けてベンチ外の可能性が浮上している。磐田戦の勝利をサポーターと喜ぶ町田の昌子(左)©FCMZ
1試合あたりの平均パス本数は18日現在、新潟が590本でリーグ最多なのに対して、町田が324本で最少。パスを細かくつないで攻撃を組み立てる新潟に対し、町田は自陣からロングボールを蹴り込み、手数をかけずにゴールに迫る。 史上初となる初昇格チームのJ1制覇を目指す町田は、苦手を克服して2位のサンフレッチェ広島との勝ち点差4を広げられるか。昌子は「新潟に勝ったからって優勝が決まるわけではないので」と目の前の一戦に集中する姿勢を強調した。 鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。