パリ五輪柔道男子60キロ級で銅メダルを獲得した永山竜樹選手(28)が20日、地元の美唄市役所を表敬訪問した。銅と混合団体・銀、ふたつのメダルかけた永山選手を市民らが市役所前で出迎えた。永山選手は「目指していた金とは違う。でも、たくさん応援されているのに、敗者復活戦で気持ちが切れた試合は見せられないと、自らを立て直すことができた」と、感謝を述べた。

 永山選手は準々決勝、スペイン人選手の片手絞めで一本負けした。相手選手が「待て」の後も絞め続けたのではないか、審判の「待て」の後の判定は無効ではないか、などと物議を醸した。

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 永山選手は「あれこれ言うより、まず隙を見せた自分を反省するのが一番だ」と振り返り、絞めの体勢をとられたことを敗因とした。その上で「誰が悪いはない。必死に戦った結果だ」と話した。

 また、五輪前は代表選考や重圧の苦しみから「最初で最後にしたい」という気持ちだったが、「終わってすぐにまた出たいと思った。五輪は特別な大会だ」と心境が変化したという。2028年のロス五輪は「再び五輪の舞台に立ち、次は金メダルを持ち帰りたい」と意気込む。

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 美唄市は同市初の五輪メダリストになった永山選手を記念し、市郷土史料館(美唄市西2条南1丁目)で「パリの激闘と軌跡」と題したパネル展を開催。永山選手のこれまでの歩みやパリ五輪での写真やコメントなどを展示している。入場無料。9月22日まで。(佐々木洋輔)

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