湘南戦後、笑顔で記念撮影に応じる細谷真大選手=神奈川県平塚市のレモンガススタジアム平塚で2024年8月17日、高野裕士撮影

 サッカー・J1柏レイソルのFW細谷真大選手(22)がパリ・オリンピックから帰国後、リーグ戦初得点を挙げた。ワールドカップ(W杯)アジア最終予選に臨む日本代表のメンバー発表を29日に控える中、改めてフル代表入りへの意欲を見せた。

 「サビオがうまく前を向いて、パスを出してくれた。決められて良かったと思います」

【湘南-柏】後半、先制点を決める柏の細谷真大選手(手前左)=神奈川県平塚市のレモンガススタジアム平塚で2024年8月17日、高野裕士撮影

 17日のアウェー、湘南ベルマーレ戦の後半8分。センターサークル付近でパスを受けたFWマテウスサビオ選手(27)が前を向くとすぐに、前方にスルーパスを送った。走り出していた細谷選手は相手DFの背後に抜け出し、右足でゴール上へ強烈な先制点をたたき込んだ。両チームはその後1点ずつ取り合い、柏が2―1で勝利した。

 「サビオがターンした瞬間の(動き出しの)速さは(湘南の選手よりも)自分の方が速かった。そのスピードをもっと上げていけば、対策されてもやれるのかなと思います」

 相手DFの背後に抜け出してのシュートは自身の得意な形。そして湘南は自身にとって「お得意様」とも言える相手だ。5月にホームで対戦した際は今季リーグ戦初得点を挙げ、昨季のリーグ戦でも2試合とも得点を挙げている。

 「(湘南戦はボールが)行ったり来たりの展開が多い試合になる。その中で自分の良さを出せている。しっかりゴールにつなげられて良かった」

 パリ五輪を最後にU23(23歳以下)日本代表としての自身の活動は終了した。「日本代表」として目指す場所は一つだけだ。

湘南戦後、チームメートやサポーターと勝利を喜び合う細谷真大選手(左から2人目)=神奈川県平塚市のレモンガススタジアム平塚で2024年8月17日、高野裕士撮影

 「もうフル代表しかない。しっかりリーグ戦で結果を出し続けていれば、自分も視野に入ってくると思っている。この1点で終わらず、(ゴールを)重ねていけたら良い」

 フル代表は9月から、2026年W杯のアジア最終予選に臨む。自身は今年1~2月のアジア・カップ以来のフル代表入りを目指す。

 自身と同じ最前線のポジションは、海外でプレーする選手が多い。昨年6月以降の代表戦で12得点とゴールを量産している上田綺世選手(25)=フェイエノールト、22~23年シーズンのスコットランド・プレミアリーグ得点王の古橋亨梧選手(29)=セルティック=らがライバルとして考えられる。

 「(プレーしているのが国内か海外かは)別に関係ないと思っている。点を取り続けていれば(フル代表は)見えてくる。しっかり違いを見せながら、点を決め続けていけたら良い」

 強気の姿勢を貫き、FWとしての仕事を果たすことに集中し続ける。【構成・高野裕士】

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