近代五種のテスト大会で障害物レースに挑む選手=2022年6月、アンカラ(Anadolu Agency提供・ゲッティ=共同)
パリ五輪で男子の佐藤大宗(自衛隊)が銀メダルを獲得した近代五種は、次回2028年ロサンゼルス五輪で馬術に代わって障害物レースを採用する。導入に向けたテスト大会ではTBSテレビの人気番組「SASUKE」のセットを使用。五輪で1世紀以上の伝統を誇る競技は転換期を迎えるが、選手からは前向きな意見も聞かれた。 男子で金メダルに輝いたアハメド・エルゲンディ(エジプト)は「新たな挑戦が楽しみ。多くの国、特にアフリカでより競技に触れやすくなる」と歓迎し「乗馬は好きなのでやめない」と話した。女子の内田美咲(自衛隊)も「(障害物レースを)やってみてから(競技を)続けるかどうかを考えたい」と否定的な意見は口にしなかった。 新種目の構想が浮上したのは22年。21年東京五輪でドイツのコーチが馬をたたいた問題や人気低迷で、五輪から除外される懸念があった。当初は反発を強めた選手も、テスト大会で約9割が満足感を示す結果に。馬のレンタルや餌、輸送などの出費が課題だったが、コストを9割も減らせるとの試算が明らかになった。
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