(13日、第106回全国高校野球選手権大会2回戦 霞ケ浦5ー4智弁和歌山=延長十一回タイブレーク)

 2者連続アーチで、智弁和歌山が終盤に追いついた。

 3点を追う八回。2死一塁で、代走から途中出場の高桑京士郎が「野球人生で一番に近い」というスイングで捉えた。他の選手が打ちあぐねていた相手左腕から、左翼席へ豪快な2ランを放った。

 割れるような甲子園の歓声がやまないうちに、木製バットを使う4番打者・花田悠月が打席へ。「後ろの松嶋(祥斗)が『信じているから』と声をかけてくれ、力を抜くことができた」。半世紀前に金属バットが導入されて以降、なじみがなかった乾いた打球音を響かせ、打球は再び左翼フェンスを越えていった。

 延長戦に持ち込み、魔曲「ジョックロック」を背に奮闘したが、及ばなかった。花田は「勝てなければ意味がない。悔しい」とうなだれた。

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