自転車競技でパリオリンピックに出場した岡山市出身の太田海也選手。その太田選手に続こうと、夢に向かって突き進むインターハイ王者の高校生を取材しました。

隊列を組み、時速40キロで道路を走る自転車。その先頭を走るのは、岡山工業高校の2年生、大賀翔輝選手です。7月下旬に行われたインターハイ自転車競技、1キロメートルタイムトライアルで、自己ベストを約2秒更新する1分5秒292のタイムを叩き出し、2年生ながらこの種目岡山県勢初の全国優勝を果たしました。

この日は標高約500メートルの山を自転車で登るトレーニングです。

(岡山工業2年 大賀翔輝選手)
「自転車は(ペダルを)ずっと回すのが主流なので、ずっと同じことをするのがしんどい。でも勝つために、こいでいるので」

大賀選手はトレーニング器具を購入し、自宅でも練習に励んでいます。

(岡山工業2年 大賀翔輝選手)
「家にワットバイクという自転車のマシンがある。それを自分で全力でこいだり、懸垂器具もあるので懸垂したりしている」

トレーニングを続けることで持ち味のパワーとスタミナを強化します。

(岡山工業 黒瀬耕平監督)
「スタート時の力の加え方や乗車姿勢などはまだまだ改善の余地はあると思っていて、練習プラスアルファの努力ができている選手なので、同じような気持ちで今後競技人生を送られたら。競輪界でも良い成績を残せる選手になるのではと期待している」

中学までは水泳や空手、ソフトテニスなどを経験。自転車競技を始めたのは高校生になってからでした。きっかけは将来の夢が関係しています。

(岡山工業2年 大賀翔輝選手)
「スポーツでご飯食べていきたいと思っていて、最初はボクシングやラグビーをやってみたかったが、自転車に乗るのが好きだったので、競輪選手も将来の視野に入れて」

しかし、実際に自転車競技を始めると辛い時期もあったと言います。

(岡山工業2年 大賀翔輝選手)
「自分が伸び悩んでいた時には翌日の部活動が嫌すぎて、夜寝る前に泣いたりしていた。高校入った時から競輪選手を目指していたので、ここで夢を終わらせるわけにはいかない、夢のためにやっていた」

夢を諦めず自転車競技に向き合った大賀選手は、2024年3月に行われた全国高校選抜大会ケイリンの種目で7位入賞。夢の実現のため、より本格的に練習に取り組むようになりました。

(岡山工業2年 大賀翔輝選手)
「自分は全国狙えるのではと思って、もっと頑張って早めに全国1位とろうと。トレーニング器具を買って自宅で自主練をする(ようになった)」

そして7月のインターハイで見事日本一になった大賀選手。目標としている選手は。

(岡山工業2年 大賀翔輝選手)
「ナショナルチームでも前線を張っているし競輪選手としても速いので太田海也選手。レベルが全然違うので、僕も将来あんな風に走れたらと思っている」

夢の競輪選手になるため、高校卒業後は競輪学校を受験するという大賀選手。まずは高校生最強の選手を目指します。

(岡山工業2年 大賀翔輝選手)
「もっともっと練習量を増やして、誰にも負けない高校生になりたい。競輪選手になって、競輪選手のトップになる」

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