夏の甲子園・全国高校野球選手権で、秋田県代表・金足農業は9日、福岡県代表の西日本短大付属と対戦した。6点を追う最終回に怒とうの追い上げを見せ、あと2点で同点というところまで詰め寄ったが、惜しくも敗れた。

準優勝を果たした2018年以来6年ぶりに甲子園での戦いに臨んだ金足農業。球場には6年前のエース吉田輝星投手の姿があった。

「兄の前で勝利を呼び込むピッチングを」と、先発マウンドに立ったのは弟のエース吉田大輝。

しかしその立ち上がり、ノーアウトランナー3塁からタイムリーヒットを打たれ、先制を許す。

なおも1アウト1塁・2塁のピンチを背負うが、ダブルプレーで初回を最小失点でしのぐ。

その後は追加点を与えない吉田だったが、5回、ヒットとフォアボールでノーアウト満塁のピンチを迎える。犠牲フライで2点目を許すと、その後2本のタイムリーヒットでこの回4失点。5点のビハインドを背負う。

先発・吉田は7回154球で降板。8回は3年生の花田にマウンドを託すが、さらに1点を奪われる。

このまま終われない金足農業は、6点を追う最終回、連打でノーアウト1、2塁とし、途中出場の中嶋のヒットで1点を返す。

そして5番・相馬の犠牲フライ。さらにエラーを誘い3点差とする。

なおも1アウト2塁で7番・武藤のセンターへのタイムリーヒット。2点差まで詰め寄る。

その後、2アウト2塁・1塁で打席にキャプテン・高橋佳佑を迎えるが、セカンドフライ。

怒とうの追い上げを見せたがあと一歩及ばず、金足農業の6年ぶりの夏の甲子園は初戦敗退に終わった。

試合を観戦していたオリックス・バファローズの吉田輝星投手は、「大輝とは『見に来てね』と言われていたので『がんばってね』というやり取りをしていた。敗れてしまったが、9回の追い上げには3年生の気合を感じたし、大輝にはその姿を見てこれからも頑張ってほしい。そして僕自身も後輩の姿を見てすごく勇気をもらったので、残りのシーズンも粘り強く頑張っていきたい」とコメントした。

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