北京冬季五輪、フィギュアスケート団体の銀メダル授与式で三浦璃来(中央上)をリフトをする木原龍一=トロカデロ広場で2024年8月7日、玉城達郎撮影

 延期となっていた2022年北京冬季オリンピック・フィギュアスケート団体のメダル授与式が7日、パリ市内で開催された。1位だったロシア・オリンピック委員会(ROC)のカミラ・ワリエワ選手のドーピング問題により、3位から2位に繰り上がった日本の選手らは、団体実施から2年半を経てようやく銀メダルを手にした。

 日本からは男子の鍵山優真選手(オリエンタルバイオ・中京大)、女子の坂本花織選手(シスメックス)と樋口新葉選手(ノエビア)、ペアの「りくりゅう」こと三浦璃来選手、木原龍一選手組(木下グループ)の5選手と、アイスダンスでカップルを組んだ「チームココ」の小松原美里さん、小松原尊選手が参加。男子で出場した宇野昌磨さんは、8日からスイスで始まるアイスショーのリハーサルなどが重なったため欠席した。

 トロカデロ庭園の「チャンピオンズ・パーク」で行われた授与式では、1位に繰り上がった米国と2位の日本へメダルが贈られた。選手が姿を見せると、会場からは大歓声が湧き起こった。メダルを受け取ると、選手は満面の笑みを浮かべて喜びを分かち合った。

 メダル授与の場面では1人ずつ名前が呼ばれ、欠席した宇野さんの名前も読み上げられた。授与後の記念撮影では、りくりゅうとチームココがエッフェル塔をバックに華麗なリフトも披露した。

 授与式後の記者会見で、坂本選手は「2年半前はメダル授与式がなくて『どうして』という気持ちがあった。待ったおかげで銀に繰り上がって、改めてこのメンバーと一緒に喜びを分かち合えたのがすごくうれしかった」と語った。

 当時は無観客での開催だった。個人で銀メダルを獲得していた鍵山選手は、多くの観客を前にし、「フィギュアでは聞かない迫力の歓声が聞こえてすごくテンションが上がった。個人戦よりもすごく良い笑顔が出たと思います」と話した。【パリ玉井滉大】

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