水質汚染が懸念されるセーヌ川でスイムが行われたパリ五輪のトライアスロン女子に出場したベルギーのクレア・ミシェル選手が競技後に体調不良となり、同国チームが5日の混合リレーを棄権すると発表した。

ミシェル選手は5日朝に行われる混合トライアスロンのリレーメンバーの1人だったが、7月31日行われたトライアスロン女子に出場後に体調不良となり、5日病院での検査で病原大腸菌が検出された。汚染されたセーヌ川での競技で感染した可能性がある。診療後ミシェル選手はオリンピック選手村に戻ったという。 

トライアスロン女子の後、ベルギー選手の1人は「考えたくないものを見たり、臭いを嗅いだりした」と話している。

懸念されていたセーヌ川の水質をめぐっては、これまで約2300億円を投じ改善を進めてきたが、開会式から降り続いた雨によって生活排水や下水が流れ込み、競技を行うための基準を超える大腸菌が検出される日が続出。降雨で再び水質が悪化し、3日と4日に予定されていたスイムの公式練習が異例の中止となっていた。

ベルギーの国内オリンピック委員会は声明で「今後の五輪における教訓となることを望む。運営側は選手らに不安がないようにしなければいけない」と言及した。スイスやノルウェーの選手も7月31日の競技後、体調不良になったという。

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