バドミントン女子シングルス準々決勝第3ゲーム、相手にポイントを奪われひざをつく山口茜=ポルトドラシャペル・アリーナで2024年8月3日、長澤凜太郎撮影

 五輪準決勝の壁は高かった――。3大会連続出場となったパリ・オリンピックで、バドミントン女子シングルスの山口茜選手(27)=再春館製薬所=は3日、準々決勝で世界ランキング1位の安洗塋(アンセヨン)選手=韓国=と対戦し、1―2で逆転負けした。三度目の正直で目指した準決勝進出はかなわなかった。試合後「悔しさもあるが、それ以上にたくさんの声援の中でプレーできて幸せな空間だった」と話した。

 観客らはラリーを固唾(かたず)をのんで見つめ、得点が入ると割れんばかりの拍手が鳴り響いた。第1ゲームは山口選手が21―15で先取したが、2ゲーム目以降、決めにいったショットを何度も拾われた。山口選手も倒れ込みながら相手コートに返すなど粘ったが及ばなかった。試合後「相手が強く、仕方ない」と振り返った。

 五輪初出場は2016年のリオデジャネイロ五輪、21年の東京五輪にも出場したが、ともに準決勝の壁に阻まれた。今大会前、「笑顔で終われたら」と目標を語ったが、三度目の正直はかなわずこの日の試合後は「話すと泣いちゃうんですよね。でも満足はできると思います」と目を赤らめ、今後について「ゆっくり考えます」と話した。【パリ木原真希】

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