決勝で永瀬貴規選手が一本勝ちを決めた瞬間、歓声を上げる長崎日大高の柔道部員=長崎県諫早市で2024年7月31日午前0時47分、松尾雅也撮影

 柔道男子81キロ級に出場した永瀬貴規選手の母校、長崎日大高(長崎県諫早市)では30日夜からパブリックビューイングがあり、柔道部員ら約100人がテレビ中継を見守った。決勝でジョージアのタト・グリガラシビリ選手に一本勝ちを決めた瞬間、部員らは手をたたいて歓声を上げ、五輪2連覇の快挙を喜び合った。

 柔道部主将で3年の川口克希さん(17)は「本当に最強だなと思った。危ないところもなくて完璧な試合だったと思う」。2023年12月に永瀬選手が来校した際に指導も受けたといい、「先輩からいい刺激をもらえたので自分たちもそれに負けないようにインターハイでいい結果を残せるように頑張っていきたい」と声を弾ませた。同じ3年の松本龍樹さん(17)も「永瀬さんに『努力は裏切らない』と言葉をもらったので、自分も世界の舞台を目指したい」と話した。

教え子の永瀬貴規選手の五輪2連覇を受け、取材に答える長崎日大高柔道部の松本太一監督=長崎県諫早市で2024年7月31日午前1時、松尾雅也撮影

 永瀬選手の才能を見いだし、同校に勧誘した柔道部の松本太一監督(44)は「とんでもない選手になった。もうレジェンドですね」と感服。五輪での戦いぶりを「非常に楽しそうだった」と振り返り、「永瀬が頑張ることで長崎県、(日本の)西の端っこでも世界に通じることを示してくれた。生徒や卒業生も(永瀬選手を)誇りとして『自分たちも頑張れる』ということを体現してほしい」。そして「帰って来たらメダルをつまみにお酒を一緒に飲もうかと思います」と凱旋(がいせん)を待ちわびていた。【松尾雅也】

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