5回、適時打を放ちガッツポーズをする石塚選手

 5打数4安打4打点-。花咲徳栄の主砲石塚裕惺選手は、決勝の大舞台で持ち前の打力を発揮した。今大会を振り返って思い描くバッティングができたのは「今日だけ」。試合後、決勝での好打の要因について「気持ち」と明かし、いずれの打席も「自分のバットで決めてやるという心境で向かっていた」という。  1死二、三塁で初打席を迎えた石塚選手は、真っすぐを逆らわずに右中間へ。チャンスということもあり「勝負を避けられると思ったが、勝負してきたのでここで打ってやろうと思った」と振り返る。打球が右中間に抜けた瞬間には「三塁までいって、もう1点」とチームの勝利が何よりも念頭にあった。  試合終了時にはチームメートとともに涙が流れた。「この夏に懸けていたので、安堵(あんど)感やつらいことを乗り越えてきて良かったという気持ちから自然に」。甲子園では「今日のようにチームを勝利に導けるバッティングをして、一打席一打席をかみ締めたい」と意気込んだ。(足立優作)


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