永山竜樹の準々決勝での判定にあぜんとする大成高柔道部の後輩ら=愛知県一宮市で2024年7月27日午後7時44分、川瀬慎一朗撮影

 パリ・オリンピック柔道男子60キロ級に初出場した大成中学・高校(愛知県一宮市)出身の永山竜樹=SBC湘南美容クリニック=は27日、準々決勝で2023年世界選手権優勝のフランシスコ・ガリゴス(スペイン)に一本負けし、敗者復活戦に回った。一宮市内の喫茶店で中継を見守っていた大成高柔道部の後輩部員らは「おかしいでしょ」と判定に納得いかない様子だった。

 店内に部員や教員ら約50人が集まり、「竜樹いけよー」と声援を送った。準々決勝ではガリゴスの片手絞めで失神したとして一本負け。だが、「待て」がかかりながら絞め技を継続したように見え、永山はすぐには畳を降りずに抗議の意思を示したが、結局判定は覆らなかった。部員らも「ウソでしょ」「待てかかっていたのに何で?」と疑問を口にした。

 永山の2年先輩で中学から大学まで一緒だった高校柔道部監督、渡辺風吹さん(29)は「これでOKならば柔道のルールって何なんだろうと思う。五輪でこういうことがあるとは」と憤りつつも、「一番納得していないのは竜樹なので、まずは切り替えて敗者復活戦で頑張ってほしい。最後まで応援したい」と語り、銅メダルを期待しエールを送った。

 北海道出身の永山は地元小学校卒業後、柔道の強豪校、大成中に進学した。【川瀬慎一朗】

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