甲子園出場を決め、大喜びでスタンドへ向かう健大高崎の選手たち=前橋市の上毛新聞敷島球場で2024年7月27日午後0時33分、加藤栄撮影
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 第106回全国高校野球選手権群馬大会は27日、前橋市の上毛新聞敷島球場で決勝があり、今春のセンバツで県勢初優勝を飾った健大高崎が5―1で前橋商を降し、9年ぶり4回目の夏の甲子園出場を決めた。

 優勝が決まった瞬間、扇の要を務める箱山遥人主将(3年)はその場にうずくまった。「この仲間とまた甲子園で野球ができる」。全身の力が抜け、歓喜の涙がこぼれた。

 今大会では延長タイブレークを2度経験。ただ、桐生第一と対戦した3回戦は4打数無安打と奮わず、「チームを勝たせたい」という思いが空回りしていた。

試合後のインタビューで涙を流す健大高崎の箱山遥人=前橋市の上毛新聞敷島球場で2024年7月27日午後0時49分、日向梓撮影
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 しかし、修正は早かった。準々決勝以降は「平常心」を胸に、自分と仲間を信じて目の前の試合にとにかく集中した。春のセンバツ優勝という功績は一旦脇に置き、泥臭く粘り強いプレーに徹した。打撃は復調し、2試合で本塁打を含む8打数7安打5打点を記録した。

 決勝では先制と勝ち越しの犠飛を放ち、守備では何度もマウンドへ足を運んだ。佐藤龍月(りゅうが)投手(2年)が最後の打者を三振に仕留め、「練習してきたことは正解だった」とかみ締めた。

 甲子園で春夏連覇を達成したのは7校のみ。誰もが認めるチームの大黒柱は「仲間と勝ちにこだわり連覇したい」とさらなる高みを目指す。【加藤栄】

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