古巣の日本通運の沢村幸明監督(左)と握手するエイジェックの難波貴司監督=東京ドームで2024年7月27日、三浦研吾撮影

 「やはり日通は名門。底力を感じた」

 27日にあった第95回都市対抗野球大会の2回戦で、エイジェック(栃木県小山市、栃木市)の難波貴司監督(59)は、古巣の日本通運(さいたま市)との試合に臨んだ。試合は1―7で力負けしたが、難波監督の表情は晴れやかだった。

 難波監督は堀越高(東京)、東海大を経て1988年に日本通運に入社。俊足好打の外野手として活躍し、93年の都市対抗では主将として準優勝に貢献した。翌94年には、日本選手権で優勝も果たしている。

 日通時代について、難波監督は「素晴らしい経験をたくさんさせてもらった。社会人野球の良さと怖さを教えられた」と振り返る。

 2018年創部のエイジェックを20年から率い、今大会はチームとして3年ぶり2回目の都市対抗。北関東大会では強豪を退け、初めて第1代表として東京ドームに乗り込んだ。

 1回戦で日本製鉄瀬戸内(兵庫県姫路市)に勝利し、栃木県勢として74年ぶりの白星を挙げた。だがこの日の試合は、10年連続49回目の出場となる日本通運を前に大差で敗れ、敗退した。難波監督は「いつも攻撃のときに聞いていた応援の曲が、うちの守備のときに流れ、変な気分になった」と苦笑いしつつ、「うちは若い選手の多いこれからのチーム。いつかは日通のように優勝候補と呼ばれるようになりたい」と語った。【竹田直人】

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。