第106回全国高校野球選手権富山大会(朝日新聞社、富山県高校野球連盟主催)の決勝は、富山商―富山北部で昨夏と同じ顔合わせとなった。これまでの戦いぶりは対照的だ。第1シードらしい安定感を見せた富山商に対し、接戦を制してきた富山北部。連覇か、雪辱か。試合は27日午前9時から、富山市民球場である。(前多健吾)

富山商

 投打に安定感があり、順当に勝ち上がった。

 山本心太郎投手が4試合のうち3試合に先発。低めとコーナーを丁寧につき、打たせて取る投球が光る。14イニングで被安打4、無失点の好投を続ける。背番号1の左腕、宝泉陸斗投手や140キロ以上の速球を持つ森亮太選手らタイプの違う投手の継投で試合をつくってきた。

 打線は4番の福田敦士選手が15打数8安打と好調。打率1割台と苦しんでいた鶴田尚冴主将も準決勝で先制の適時打や三塁打を放つなど、調子を上げてきている。

富山北部

 中盤以降の好機を確実にものにしてきた。

 エース左腕、福山天輝(てんき)投手は5試合すべてに登板。130キロ台後半の速球に変化球を織り交ぜる。40回を投げて40奪三振。3試合を完投し、他の2試合も走者を背負う場面で継投しており、疲労からの回復がポイントになりそうだ。

 打線は1番の瀬戸晴空(はるく)選手が引っ張る。代打出場の1回戦で同点の二塁打を放った長谷川栞太(かんた)選手や、準決勝の未来富山戦で先制打の4番江上櫂世(かいせい)選手ら、試合ごとに好機で力を発揮する選手が現れている。

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