第95回都市対抗野球大会第7日の25日、東京ドームで2回戦が行われ、仙台市・JR東日本東北はTDK(にかほ市)から補強の小島康明投手(32)が2試合連続で先発登板した。君津市・日本製鉄かずさマジックを相手に六回途中まで5安打1失点に抑えた。ベテランらしい巧みな投球術は健在だ。
32歳の誕生日だった20日の1回戦、広島市・JR西日本との「JR対決」でも先発を任された。初回こそ失点するも「回ごとに修正できた」と粘り強い投球で6回2失点にまとめ、チームの4年連続の初戦突破に大きく貢献した。
この日は、初戦に逆転勝ちして勢いに乗る君津市相手に、140キロ前後ながら約2600回転と高い回転数を誇る直球と緩い変化球をコーナーに投げ分け、的を絞らせない投球を披露した。
2022年に無期限休部したきらやか銀行(山形市)ではエースとして都市対抗出場に導き、19年の第29回BFAアジア選手権では最優秀防御率など3タイトルを獲得し、準優勝に貢献するなど、東北の社会人屈指の右腕として活躍してきた。きらやか銀行から移籍したTDKでは今年、2次予選で敗退したものの、経験を買われ補強として本大会出場のチャンスを得た。
「きらやかを応援してくれた人たちに恩返しがしたい」。そう語っていた32歳の右腕はドームで輝き、まだまだ若々しい投球でチームを引っ張る。【牧野大輔】
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