【姫路市(日本製鉄瀬戸内)-小山市・栃木市(エイジェック)】二回表姫路市1死二、三塁、川瀬剛志が2点適時打を放つ=東京ドームで2024年7月24日、野田武撮影

第95回都市対抗野球大会1回戦(24日・東京ドーム)

姫路市・日本製鉄瀬戸内―小山市・栃木市・エイジェック

 日本製鉄広畑からチーム名を改めた今季。「瀬戸内になって1年目で新しい歴史を作る」を合言葉に、姫路市は5年ぶりのドームにたどり着いた。

 好機は逃さなかった。二回、先頭の中井颯良が安打で出塁すると、制球に苦しむ相手の先発・河北将太から四球と犠打で1死満塁の場面を作った。

 打席には2番・川瀬剛志。暴投で1点を先行し、なおも1死二、三塁の得点機で3ボール1ストライクから4球連続ファウルで粘ると、9球目の甘く入った直球を捉えて中前に運び、2点を追加した。

【姫路市(日本製鉄瀬戸内)-小山市・栃木市(エイジェック)】二回表姫路市1死二、三塁、2点適時打を放ち喜ぶ川瀬剛志=東京ドームで2024年7月24日、宮間俊樹撮影

 「自分のやるべきことをしっかりやるだけ」と大会前に宣言していた通りの働きを見せた。塁上では満面の笑みでチーム名が入ったユニホームをつかんでアピールした。

 「瀬戸内元年」として臨んだ今季は、就任2年目の米田真樹監督のもと、野球以外の生活面から見直し、グラウンド内外で隙(すき)のないチームを目指してきた。2次予選では第1代表決定戦まで勝ち上がってから3連敗する苦しみを味わったが、第4代表決定戦では1点を粘り強く守って代表権を勝ち取った。

 この日は六回、守備の乱れからリズムを崩し、逆転を許した。「守り勝つ野球」を貫く上では、まだ課題があると突きつけられた。それでも「瀬戸内」として初めて東京ドームに乗り込み、先取点をもぎとり、確かな存在感を見せた。【下河辺果歩】

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