(24日、第106回全国高校野球選手権和歌山大会準々決勝 近大新宮3―1耐久)
3試合で271球を投げきった耐久の冷水孝輔投手(3年)の夏が終わった。
調子は悪くなかったが、立ち上がりから得意球のスライダーが狙われていた。
「打たせて取るはずが、その球を安打にされているように感じた」と冷水投手。井原正善監督も「力んでいて、投球のテンポも早すぎた」。三、四、五回と、1点ずつ失う展開にも焦りが募った。
昨年の秋季大会以降、選抜大会に出るまでの公式戦全9試合で完投し、一気に注目を集めた。「冷水の耐久」と見られていることが、重荷になることもあった。
赤山侑斗主将(3年)も「そんな孝輔を助けなきゃ、といつも思っていた」。仲間は八回、満塁の好機をつくり冷水を後押ししようとしたが、あと1本が出なかった。
それでも「みんながいたから、ここまでこられた。仲間に感謝です」。冷水だけではない、「みんなの耐久」の幕が閉じた。(寺沢尚晃)
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