26日に開幕するパリオリンピックの選手村は期間中、選手やスタッフなどおよそ1万4000人が拠点とすることになっていて、18日にオープンし、すでに選手たちが滞在しています。

23日は選手村の内部が報道陣に公開され、旗や横断幕で装飾された建物の周辺を選手たちが自転車や専用の車に乗ってジムやレストランに移動していました。

また、日本選手団が滞在するエリアには玄関近くの部屋に、選手がくつろぐためのソファーやボードゲームなどが用意された交流スペースが、オリンピックでは初めて設けられました。

JOC(日本オリンピック委員会)は、臨床心理士やスポーツ心理学の専門家4人を「ウェルフェアオフィサー」として選手団に帯同させ、選手たちの心のケアにあたってもらうことにしていて、このスペースでも相談やカウンセリングを行うということです。

オリンピックの柔道で2つの金メダルを獲得した元選手で、今大会では日本選手団の副団長を務める谷本歩実さんは「オリンピックという舞台では選手は重圧のなかで試合当日を迎えるが、仲間がいることを実感して心を開ける場にここがなればいい。スタッフみんなで支えていきたい」と話していました。

また、今大会はオリンピック史上初めて出場選手の男女比率が半分ずつになったことなどを受けて、各国の交流スペースには遊具や絵本、それに、授乳用のスペースなどが備え付けられた選手が子どもと過ごす部屋も設けられました。

このほか選手村の一角にはオリンピック期間中の休戦やスポーツを通じた平和の実現を願うメッセージなどを書き込むモニュメントも設置されていて、訪れた選手などがそれぞれの思いを書き込んでいました。

バドミントン保木「ピンバッジ集めるの楽しい」

バドミントン日本代表で男子ダブルスの保木卓朗選手は自分なりの楽しみを見つけたということで、「ピンバッジを集めるのが楽しい。自分から交換を言いだすのが恥ずかしいが、相手から話しかけてもらい助かっている」と笑顔で話していました。

また、一緒に歩いていた混合ダブルスの渡辺勇大選手は「ここにいるたくさんのトップアスリートが頂点を目指している。いい刺激にもなるし、過ごし方とかウエイト場でのトレーニングも参考になる」と話していました。

また、男子ハンドボールでキャプテンを務める渡部仁選手は「レストランでフランス料理が食べられるので満足している。選手村でいろいろな競技の方々に会っていよいよ開幕するんだなとチームとして個人としても気持ちが高まっている。いい結果を残せそうだ」と充実した表情で話していました。

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