今永投手は大リーグ1年目のシーズン、ここまで8勝2敗とローテーションの柱として役割を果たしています。シーズン後半戦最初の試合は21日、本拠地シカゴで行われたダイヤモンドバックス戦でした。

先発のマウンドに上がった今永投手は1回、低めの変化球と140キロ台後半の伸びのある高めの速球がさえ、3者連続三振で上々の立ち上がりを見せました。

4回、先頭バッターにフォアボールを与えたものの、その後も力強い速球で三振を奪うなど安定感のあるピッチングで5回までヒットを許しませんでした。

6回に2者連続三振を奪ったあと、続くバッターに低めの変化球を打たれて初めてヒットを許しましたが、ここまでノーヒットに抑えていた今永投手に対して本拠地ファンからは拍手が送られました。

しかし、7回にワンアウト、ランナー無しの場面で甘く真ん中に入った速球を打たれレフトへのホームランで先制点を奪われました。

それでも続くバッターからは低めの変化球で空振りを奪い、大リーグ移籍後、初めてのふた桁となる10個目の三振を奪いました。

今永投手は8回のマウンドには上がらずこの試合は7回1失点で球数が90球、打たれたヒットは2本、フォアボールとデッドボールが合わせて2つでした。

打線は0対1のまま迎えた9回、ワンアウト三塁とチャンスを作り3番・指名打者で先発出場した鈴木誠也選手が初球をセンター前にはじき返しタイムリーヒットを打って土壇場で同点に追いつきました。

試合は延長戦にもつれ込み、カブスが10回、ワンアウト満塁から押し出しのフォアボールで2対1でサヨナラ勝ちし連敗を「2」で止めました。

鈴木選手はこの試合4打数1安打1打点でした。

今永は5回までノーヒット「体の動きよく」

今永投手はオールスターゲームを挟んで11日ぶりとなった公式戦の登板を振り返り「休みの間も自分のいつもやっているルーティーンをして、シーズン中と変わらない休みを過ごしていたのですごく体の動きがよく、コンディションどおりのピッチングができた」と調整がうまくいったことに満足げでした。

この試合は、持ち味の高めのストレートと低めの落ちる変化球のコントロールがさえ、21のアウトのうち奪三振が10、フライアウトが10でゴロでのアウトは1つだけとまさに今永投手が目指す狙いどおりのピッチングとなりました。

シーズン前半戦最後の登板となった10日のオリオールズ戦でいい感覚をつかんでいたということで「2回か3回ぐらいに、はまった感覚というかこの体の使い方は大丈夫だというのがあった。ひとつ立ち返る場所があるとなにをしても大丈夫という、自分の中でそういう感覚があるので、そこが見つかったというのがいちばん大きい」とシーズン後半の戦いに向けて改めて手応えを感じている様子でした。

また、今永投手は5回までノーヒットとしていたため、6回に初ヒットを打たれた際に本拠地のファンから拍手が起こる場面もあり「降板したあと、通訳と投手コーチと話しているときにあれが初ヒットだったと知った。拍手が起こった時にはなんで拍手してるんだろうと思っていた」と心境を明かしました。

鈴木「初球から打とうと決めていた」

鈴木選手は、初球の160キロの速球を捉えた9回の同点タイムリーヒットについて「160キロをふつうに超えてくるピッチャーで、変化球もすごくいいので追い込まれると難しくなってくる。早いカウントで振っていかないと厳しいと思っていたので、あの打席は初球から打とうと決めていた」と明かしました。

今永投手のピッチングについては「常に安定していてすばらしいと思う」と話し、「ピッチャー陣が頑張ってくれていたが打線がなかなか援護できていなかったので、なんとかあそこで1本出たというのはよかった」と喜んでいました。

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。