(20日、第106回全国高校野球選手権徳島大会2回戦 池田2―4富岡西)
1980年代に甲子園で春夏通じて3度優勝した池田(徳島)が2―4で初戦敗退した。昨秋、今春は県で準優勝だったが、32年ぶりの夏の甲子園出場はかなわなかった。
池田は県立校だが、部員63人の6割にあたる38人が県外の中学から来た。この日、粘投したエース香川は兵庫、適時打で先取点を挙げた山田は大阪出身だ。
少子化の影響で県教委が制度を緩和し、2016年度から保護者の引っ越しを不要にして生徒本人だけでの転居を認めた。今年度は全日制32校のうち20校が県外生を受け入れた。
人口約2万2千人の三好市にある池田も、その一つ。生徒は、県や部などが管理する寮に住み、補助も出るという。「最後に負けてしまったけど、本当に充実した2年半だった」と香川。地元出身の主将、篠原(3年)は「県外生の声がけで乗り切れた試合もあった。池田に来てくれてありがとうと言いたい」と、涙を流した。
故・蔦監督の指導の下、86年の選抜優勝を経験した井上監督は「県内外を問わず、選手が競争して絆が深まる。今後もそういうチーム作りをしたい」。他県の公立校でも県外生の受け入れは始まっており、今後もさらに広がっていくだろう。(室田賢)
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