（20日、第106回全国高校野球選手権三重大会2回戦 四日市南3―2伊勢）

　中盤からエース同士の投げ合いとなった投手戦は、四日市南の西山大志朗投手（3年）が自らサヨナラ安打を放ち、勝利をつかみ取った。

　「序盤は相手打線に波長を合わされた」と西山投手。大勢の応援団の前で先走る気持ちを抑え、打たせて取る投球に変更、「どんな状況にも相手より先に対応できるように」と鍛えてきた対応力を発揮した。六、九回のピンチで佐野一樹左翼手（3年）の2度にわたるダイビングキャッチにも救われ、勢いづいた。

　三回途中から登板した伊勢の酒徳夏輝投手（2年）は、八回まで相手に三塁を踏ませない安定感を見せた。だが、同点で迎えた九回に先頭打者に三塁打されると、続く西山投手に高めのボール球を中堅へはじき返され、サヨナラ負けを喫した。「九回に崩れる課題を克服できなかった」と悔やんだ。（中田和宏）

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