(19日、全国高校野球選手権秋田大会、準決勝、秋田南5―7秋田商)

 エースで4番。秋田南の渡部勇人選手(3年)の存在感が際立った。

 一回はバットで。1点を先制し、1死一塁の場面。木製バットの乾いた打球音を響かせ、鋭く中前にはじき返した。

 木製バットは今春から使っており、「低反発の金属バットは打感がしっくりこず、木製の方が手にフィットした。(木製を使う)大学でも野球を続けたいので」。

 2点ビハインドの九回にはマウンドで。「自分の球を信じて、思い切り腕を振った」。鬼気迫る表情で直球を投げ込み、8球で相手中軸を抑え込んだ。

 対戦した秋田商の太田直監督が「3年生の最後の舞台ですべてを出し切ったすばらしい投球。良いものを見させてもらった」と脱帽する熱投だった。(滝沢隆史)

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