(19日、第106回全国高校野球選手権東東京大会4回戦 日大豊山10―3高島)
高島のエース、松本健太朗(3年)は新型コロナウイルスの後遺症でぜんそくを抱える。19日の4回戦、薬を吸引しながらシード校、日大豊山の強力打線に挑んだが、力及ばなかった。
3回まで毎回1点を失ったが、持ち味の制球力を生かし、内角を丁寧に攻め、大きく崩れなかった。すると4回、相手の失策も絡み、一気に3点を奪い同点に追いつき、逆転ムードが高まった。
だが、2日前の3回戦で9回完投していた松本の体は限界に近づいていた。五回が始まる前、気管支の薬を吸引し、マウンドに上がった。
今春、二度目の新型コロナに感染し、ぜんそくの症状が現れるようになった。走り込みなど激しい練習が十分にできず、「体力作りが夏に間に合わなかった」。
不安だった体力は七回尽きた。この試合初めての四球を出すと、守備のミスも出て勝ち越しを許してしまう。この回2点を失うと降板。試合はそのまま敗れた。
松本は試合後、「七回までは持ち味が出せたが、もう体力がなかった」。そして、「勝ってやろう、と思ったけど……」と悔しさをにじませた。=神宮(石川瀬里)
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