(19日、全国高校野球選手権広島大会3回戦 広陵5―0観音)

 二つの球種で、広陵の強力打線に立ち向かい、投げきった。

 「最少失点で切り抜ける」。観音の櫛部佑馬投手(2年)は試合前、広陵打線を前に気持ちを高ぶらせていた。手持ちの球種は、直球とカーブ。2球種でも「低めに集めたら勝負できる」とマウンドに立った。

 初回と三回は、安打で出た走者に生還を許したが、後続を断った。五回には、広陵の4番・只石貫太主将(3年)に本塁打を浴びたが、冷静に直球を内角に投じ、残る2人を打ち取った。

 七回にも1点を追加され、1死満塁のピンチを背負ったが、自信は揺らがなかった。ファウルで粘る相手から、三振二つを奪うと、喜びを爆発させてベンチに引き返した。

 8回158球を投げて、被安打7、失点5。昨夏の広島大会優勝校に粘投したが、打線の援護を得られなかった。

 「力の差を感じたが、思ったより勝負できた。球速を上げて球種も増やして、また勝負したい」。手応えを感じていた。(根本快)

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