(15日、第106回全国高校野球選手権西東京大会3回戦 調布南2―7国学院久我山)

 2点差を追いつき、2―2で迎えた六回裏。ここまで強豪の国学院久我山相手に被安打3失点2と好投してきた、調布南のエース松倉修人(3年)は、相手打線の変化を感じた。「(自分の投球に)合わせてきた」。

 2連打を浴び、再びリードを奪われた。さらに死球と適時打2本で2点を失った。「流れが切れてしまった」と振り返った。

 今春の大会の1次予選敗退をきっかけに、投球フォームを修正した。手本にしたのはプロ野球・巨人の変則左腕・高梨雄平。これが、はまった。

 身体をひねり、腕を横から振り切って投げるボールに、打者がタイミングを合わせづらくなった。捕手の戸坂純大(3年)は「打者が戸惑っている間に、裏をかく配球を組み立てられるようになった」と話す。

 15日の試合も序盤、国学院久我山打線を翻弄(ほんろう)した。国学院久我山の尾崎直輝監督は試合後、「自分で特徴をつくった投手だなと思った。特徴があったからこそ、つかまえにくかった」と話した。

 松倉は初戦に続き、この日も一人で投げ抜いた。「強豪校相手にも自分のピッチングが出来た」。悔いはなかった。=S&D昭島(西田有里)

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