(13日、第106回全国高校野球選手権東東京大会2回戦 錦城学園8―0大島・大島海洋国際・国際・駒場=7回コールド)

 大島・大島海洋国際・国際・駒場の連合チームで先発したのは、島育ちのエース、清水怜央(大島、3年)。高校最後の試合で、野球の楽しさを思い出した。

 伊豆諸島の大島で生まれ、小さい頃から島の仲間たちと野球をやってきた。ただ、二つ上の3年生が引退すると、選手は3人だけに。去年の夏は連合チームを組んで大会に出場した。今年はさらに減り1年の部員と2人だけ。今夏も、連合チームで大会に臨むことになった。

 なにより練習が大変だった。2人しかいないから、ノックは休む間もなく球が飛んでくる。どのポジションでもできるように、内野も外野もこなす。冬場はひたすら走り込んだ。

 「楽しいっていうよりも、きつかった」。辞めたいと、何度も思った。その度にOBや地域の人たちに励まされ、今まで頑張ってこられた。

 4校の選手たちが全員そろったのは、13日が初めて。でも、孤独な練習と違って、投げる度に「仲間」に声をかけられるのがうれしかった。「今日が一番楽しくて。自分の一番の全力を出し切れたんじゃないかな」。卒業後は島を出て、大学で野球を続けるつもりだ。=神宮(野田枝里子)

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