第106回全国高校野球選手権栃木大会(栃木県高校野球連盟、朝日新聞社主催)が12日、開幕した。宇都宮市のエイジェックスタジアムで行われた開会式では、60校56チームの選手たちが力強くグラウンドを一周、昨秋の関東大会で優勝した作新学院、今春の関東大会で優勝した白鷗大足利が各大会の優勝旗を披露した。式のあとの1回戦では小山南が勝ち上がり、2試合目は雨で順延となった。13日はエイジェックスタジアム、宇都宮清原球場、とちぎ木の花スタジアムの3球場で1回戦9試合が予定されている。(石原剛文)

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 開会式の選手宣誓は、文星芸大付の木伏遥斗(きぶしはると)主将(3年)が務めた。同校の選手による宣誓は2年連続。昨年は大会優勝を果たしており、チームは連覇を目標にしている。

 この日は、「聖地甲子園を目指し、ここに立っている。野球人口が減る今、次世代へ伝統、思いをつないでいく。それが使命だ。闘志を燃やし、戦い抜くことを誓う」と力強く宣言した。

 開会式の後、木伏主将は記者団の取材に応じ、「緊張したが自分の思いを伝えられた。大役を終え、ホッとしている」と振り返った。自己採点は50点くらいと苦笑い。

 「栃木の高校球児全員でこの大会を盛り上げ、色んな人の記憶に残る大会にしたい」と話した。(山下龍一)

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 選手の入場行進では、今大会からマネジャーやベンチ入りしていない選手もプラカードを持って参加できることになった。県で初の取り組みだ。

 今市のマネジャー矢嶋美空(みく)さん(3年)も、プラカードを手に選手たちの先頭を歩いた。「これでより選手と一緒に戦うという気持ちが高まった」

 中学までバレーボール部だったが、野球をしていた兄の影響もあり、高校から野球部に。部員数が少ない中、いかに練習効率を上げるかを考えながら皆をサポートしてきた。「ひとつでも多く勝ち進んでほしい」。選手たちを信じて、その背中をみつめる。(高橋淳)

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 開会式では事前のオーディションで選ばれた2人が独唱を披露。力強い歌声が球場に響いた。

 大会歌「栄冠は君に輝く」を歌った宇都宮高3年の佐々木万葉呂(まはろ)さん(17)は、声を遠くに飛ばすことなどをイメージして臨んだという。「緊張したが、大会中、選手たちが気持ちを奮い立たせられるように思いを込めて歌えた」

 国歌を歌った国学院栃木高3年の石下琴葉(いしおろしことは)さん(17)は、音程が安定するように練習してきたという。「選手や観客に頑張るぞという気持ちが伝わればいいなと思って歌った。いつも通り歌えてよかった」と話した。(上嶋紀雄)

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