○阪神7―0中日●(19日・甲子園)
球速差23キロをスタンドに運ぶ技術だった。貧打にあえいでいた阪神が11試合ぶりに3得点以上を挙げて快勝し、今季初めて勝ち数が上回った。3点目を入れたのが連夜、絶好のタイミングで結果を残していた3番・森下翔太だった。
2点リードの三回1死走者なしの打席。中日のメヒアに対し、2ボール2ストライクから150キロの直球をファウルした。「真っすぐタイミングの変化球対応でやっている」とさらっと話すが、次の127キロの緩い変化球を左翼席に運び、「しっかり(バットの)芯で捉えられたし、うまくバットに乗せられた」と満足げだ。速い直球のタイミングで待ちながら変化球にも対応する意識が結実した。
13日にもメヒアと対戦しており、その時は3打数無安打だったが、「(今季)一回やっている(対戦している)んで(ボールの)軌道とか腕の振り、リリースのポイントを踏まえながらやっています」と話し、大きな球速差があるボールにも「対応しないとプロじゃない。そこは当たり前にやっていきたい」と、2度目の対戦できっちり結果を出した。
チームは勝率を5割に戻した前試合までの10試合は2得点以下。投手におんぶに抱っこだったが、19日は2点を先取し、そして森下の一発だった。「(点を)取った後の次の1点をどう取るか。明日以降も続けていきたい」。久しぶりに活性化した打線の中で、森下がまたもやいいところで打った。【荻野公一】
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