第106回全国高校野球選手権山梨大会(朝日新聞社・山梨県高校野球連盟主催)は10日、1回戦3試合があり、Bシードの甲府一は接戦で韮崎を破った。11日は山日YBS球場と富士北麓(ほくろく)公園野球場で1回戦計4試合を予定。山日YBSでは熱中症対策で「山梨版2部制」が初めて試行される。(豊平森)
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(10日、第106回全国高校野球選手権山梨大会1回戦 甲府一3―1韮崎)
シード校の甲府一を相手に、韮崎の6番打者・堀端颯志選手(3年)が躍動した。
1点を追う五回表、三塁線に内野安打を放って出塁。その後、二塁まで進塁すると、味方が左越えに打球を放つ間に、一気に本塁を突き、同点に追いついた。
最初は「レフトフライかな」と思ったが、打球が伸びて左翼手が後ろを向いた瞬間、思い切りスタートした。「二塁からホームにスライディングする練習は何度もしてきた。自信はあった」
七回表には左越え二塁打を放ち、大きくガッツポーズした。この日は4打数3安打の活躍。守備でも捕手として2投手をリードし、相手打線を5安打に抑えた。
だが、2点を追う九回表には先頭打者として打席に立ったが、三振に終わった。後続が1死満塁の逆転のチャンスを作ったが、反撃はそこまで。「あそこで打てていれば無死満塁にできたかも」と悔しがった。
小林幸一郎監督は「自分で考えてプレーするチーム。その成果を見せてくれた」と最後まで食い下がったチームをねぎらった。
堀端選手は「野球はただの部活じゃなくて、生活の一部だった。明日からなくなるのは寂しい」。大学で野球を続けるかはまだ決めていない。(豊平森)
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山日YBS球場での第1試合・韮崎―甲府一戦で、電光掲示板のイニング得点が点灯しないトラブルが発生した。
両チームともに三回まで無得点だったが、イニング得点欄に0は点灯せず。四回裏に甲府一が先制点を挙げても合計欄に1が点灯するだけで、試合の進行状況が分かりづらい事態となった。
応急措置として、表示可能な部分で「現在5回表」「ただいま6回表韮崎攻撃中」などと、その都度説明。この試合では復旧しなかったが、システムの再起動をするなどして2試合目から復旧した。県高野連幹部の一人は「スコアボードのありがたみを感じた」とほっと胸をなで下ろしていた。(巌本新太郎)
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