(10日、第106回全国高校野球選手権熊本大会2回戦 熊本国府6―0芦北)

 今春の選抜大会出場校で、熊本大会第1シードの熊本国府は、エース坂井理人投手(3年)が八回終了まで無安打を続ける好投でチームを引っ張った。

 八回ごろからノーヒットノーランを意識し始めたという。「できたらいいな、という気持ちと、打たれたらどうしよう、という気持ちでした。ここまで来たらやってやろう、と思ったのですが……」。九回の先頭打者に投じた変化球が甘く入り、打球は二遊間をゴロで抜けていった。

 大記録とはならなかったが、すぐに気持ちを切り替えて、走者を牽制(けんせい)球でアウトにするなど、冷静さは失わなかった。

 冬場にウェートトレーニングなどで下半身を強化し、初戦先発の大役を任された。この日は直球が走り、制球もよく「イメージ通りの投球ができた」という。「夏の1勝ができて、チームにいい流れができると思う」。初めての夏の甲子園出場に向けて、チームに勢いをつける投球となった。(築島稔)

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