(9日、第106回全国高校野球選手権京都大会2回戦 京都先端科学大付4―1京都翔英)

 1点をリードされた七回表、京都翔英の塩貝迅平さん(3年)が3番手としてマウンドに上がった。

 右ひじを痛め、今春は登板できなかった。今年初めての公式戦登板に気合が入った。「はじめからギアを上げていこう」。最速147キロを誇る自慢の直球を武器に、先頭打者を三ゴロ、後続も2者連続三振に仕留めた。

 しかし八回表は3四死球で2死満塁のピンチ。続く打者が放った打球は三塁ベースに当たり追加点を与えた。「欲を出してしまった。悔しい気持ちでいっぱいです」

 京都大会で昨夏準優勝のチームは初戦敗退。それでも、帽子の裏に書かれた「根性」の言葉を胸に最後まで腕を振った。

 次の目標はプロ一本と決めている。プロ入りした1学年上の先輩の小笠原蒼さん(18)からは「プロは厳しい世界」と聞いている。「まずは制球力をつけていきたい」。今後は課題と向き合いながら、後輩の練習をサポートするつもりだ。(木子慎太郎)

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