(8日、第106回全国高校野球選手権熊本大会1回戦 済々黌9―2玉名)

 選手12人で戦った玉名は、敗れはしたものの、2人だけの3年生がプレーでチームを引っ張った。

 7番左翼手として出場した末賀雅人選手は初回、2死一塁の場面で左前への飛球を好捕して得点圏への進塁を阻むと、打撃でも第1打席から二塁打。この日2安打と頼もしい姿を見せた。

 実は、大会3週間前に利き手の左人さし指をけがして出場もあやぶまれていた。本来ならエース級の投手で、打順も1番。左翼手での出場は初めてだったが、攻守とも光るプレーを見せた。

 捕手の入江優乃介主将は後輩投手2人をリードし、盗塁も阻止。打撃でも、同点適時打を三回に放つなど3安打と気を吐いた。第1打席で直球を内野安打にしていて、適時打の第2打席は「変化球が来る」と読み切って振り切ったという。「自分のプレーはできた」

 入学当初から入部した末賀選手と、水泳部から1年生の夏に加わった入江主将。2人は、最後の試合のプレーに満足した様子を見せた。それでも、試合終盤で粘りが出せなかったことを悔いた。「(後輩には)最後まで声を出し、粘れるチームを作ってほしい」と話した。笹本和裕監督は「2人ともよくやった」とねぎらった。(築島稔)

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