(26日、プロ野球 広島東洋カープ5―1東京ヤクルトスワローズ) 

 広島の上本崇司は、内外野を器用にこなす。いわゆるユーティリティープレーヤーだ。

 この日は攻守に活躍した。一回無死一、三塁。外角低めのスライダーに体勢を崩しながら手をめいっぱい伸ばして左前に運ぶ。先取点をたたき出すと、五回は適時二塁打。六回の守備では、左中間への打球を飛びついて好捕した。

 5月1日の阪神戦で、走塁時に左太もも裏を痛めて翌日に出場選手登録を抹消された。1軍復帰は交流戦後のリーグ戦が再開した今月21日。翌日の試合で左翼手の末包が左足を痛め、そこから左翼での出場が続く。

 「けがは悔しかったので、出られるうちにしっかりやらないと」。2軍生活中にチームは躍進していたが、「試合を見ると焦ってしまうので(テレビも)見ないようにしていた」と語った。

 「仕事が『穴埋め』なので、出られるだけでいい」と言う33歳。末包の出場選手登録が抹消された日にお立ち台に立つと、「スエ(末包)みたいにホームランは打てないので後ろにつなごうと思った。スエが帰ってくるまで頑張ります」。(上山浩也)

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