○阪神2―0巨人●(17日・甲子園)
今の阪神が勝つにはこの方法しかないようだ。ここ9試合はすべて2得点以下、打率1割台のクリーンアップとなれば投手力で勝つしかない。先発・伊藤将司からの「KIG」の零封リレーだった。
二回の無死三塁、四回の無死満塁のピンチにも、伊藤将は低く内外角を丁寧に突いて切り抜け、6回無失点。七回は球威のある桐敷拓馬、八回は冷静な岩崎優、九回は制球の良いゲラが無失点に抑えた。中継ぎ3人の頭文字を取って「KIG」が継投し、2得点を守り切った。
16日時点でチーム打率2割5厘、37得点はいずれもリーグ最下位で打線は極度の不振だった。打順の固定が信条の岡田彰布監督だったが、14日の中日戦で昨季全試合4番で先発出場した大山悠輔を5番に下げるなど打順をガラッといじっても大きな成果は出ず。その後すぐに元に戻したが17日の試合も阪神はわずか3安打と貧打には変わりない。
一方、投手力の高さは昨季から健在でチーム防御率は2点台だ。「今日は粘れたの一言です」と振り返った伊藤将は、打線が振るわない中でも「自分のピッチングをしっかりやる。まずはそこだけを意識してやればいいかなと思います」と気負いはない。自らの役割を淡々と果たす投手陣が頼みの綱だ。【荻野公一】
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