パリ五輪に出場するサッカー男子の23歳以下(U23)日本代表は、米カンザスシティーでU23米国代表と2試合を戦う。五輪本大会のメンバー選考前最後の遠征でチームに合流したのが、年齢制限のないA代表に定着しているGK鈴木彩艶(ざいおん)(シントトロイデン)だ。

 「どの代表であっても、自分のパフォーマンスを発揮するというところを意識している。チームに溶け込めているし、自分の強みを出せている」

 5日の練習後、鈴木はきっぱりと言った。

 パリ世代で活動するのは昨年9月以来、約8カ月ぶり。関係者によると、A代表の活動時期と重なるこの米国遠征に参加したのは「(鈴木)本人の意思が大きい」という。

 鈴木は「オリンピックは目指していた部分ではあるし、もちろんA代表にも行きたい。ここ(パリ世代)でやることがA代表にもつながると思って、結果を出すことが大事」と語る。

 パリ五輪アジア最終予選を兼ねたU23アジア杯では、GK小久保玲央ブライアン(ベンフィカ)が5試合に出場し、五輪の出場権と優勝に貢献した。鈴木は、その活躍を映像で見ていたという。「小久保選手が非常に素晴らしいパフォーマンスをして、自分としては常に危機感しかない。今回の遠征も競争になると思っている」

 大岩剛監督はこの遠征の狙いについて、「それぞれのレベルを上げるために、競争力が非常に重要」と話す。ハイレベルな守護神争いは、チーム力の向上につながる。

 同じくパリ五輪に出場する米国との第1戦は7日(日本時間8日)、非公開で行われる。(カンザスシティー=照屋健)

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