陸上自衛隊は26日、静岡県の東富士演習場で国内最大規模の実弾射撃演習「富士総合火力演習」を開いた。例年通り日本の離島に侵攻してきた敵を退ける想定で取り組んだ。無人航空機(UAV)が機動戦闘車と連携して射撃するなど、現代戦に対応した戦いに備える。

射撃する90式戦車(26日、東富士演習場)

木原稔防衛相が現地で視察した。陸自によると2100人ほどが参加し、戦車・装甲車など53両、火砲38門、航空機11機を投入した。

戦車などの砲撃のほか、着陸した輸送機「オスプレイ」から隊員が駆け下りて陣地を構築した。電子戦の部隊との協力も確認した。

演習は1961年度から始まり、今回で66回目。「総火演」の通称で知られる。陸自による実弾を用いる演習のなかで最大規模だ。68.4トン程度の弾薬を使用する。

部隊を教育・訓練に集中させるために2023年度から一般公開をとりやめた。24年度は陸自が職種別に設けている学校に所属する隊員や自衛官の募集につなげるため学校関係者ら2000人ほどを招待した。

一般向けには演習の様子を編集した動画の配信を予定する。

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