日本維新の会は25日、大阪市内の党本部で党紀委員会を開き、地方組織の東京維新の会が除名を求めている足立康史衆院議員から事情を聴いた。足立氏は「反党行為をしたのは私じゃなく音喜多さん(政調会長)」などと改めて東京維新を批判する一方、騒動の早期収束も望んだ。
この問題は、衆院東京15区の補欠選挙中に、維新が政党機関紙を配布したことが発端。足立氏が公職選挙法上のリスクをSNSに投稿したところ、東京維新が「投稿で選挙対策本部が大混乱に陥った」などと反発し、足立氏の除名処分を求めていた。
足立氏も21日、音喜多政調会長ら東京維新執行部の除名処分を求める「上申書」を提出し、事態は泥仕合の様相を見せていた。
党紀委員会での弁明を終えた足立氏は、記者団の取材に応じ、「東京維新が選挙の総括も十分にせず、敗戦の責任を私に転嫁してきた」と改めて批判した。自身のSNS投稿については「注意喚起をしたら『除名にしろ』と言ってくるミサイルを私は振り払っているだけ。いずれも音喜多さんが撃ち込んできたミサイルだ」と主張した。
足立氏によると、党紀委員会は委員長含め5人中4人が地方議員。国会議員団で起きている今回の騒動に、党紀委員から「いい加減ちゃんとしてほしい」などと苦言があったという。
足立氏は「ごもっともだ。政治とカネ問題のこんな時に、党の中でワーワーやっている場合じゃない。人材不足の中で『あいつがアカン』『こいつがアカン』と言っていたら、党はジリ貧になる」と、早期の収束を望む考えを示した。音喜多氏については「ちゃんと反省して謝罪したら(収束できる)。向こうが『除名』と言っているから『除名』と書いただけで、そんなことは求めていない」とも述べた。
維新では今後、党紀委員会の答申を受け、馬場代表と藤田幹事長が、どのような処分を行うかを最終判断する。
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。