自民党の茂木幹事長は4月下旬、GX実行本部長に就いた(14日、党本部)

自民党の茂木敏充幹事長は14日、党本部で開いたグリーントランスフォーメーション(GX)実行本部に出席した。アジアで「​膨大なグリーン需要が見込まれる」と語り、脱炭素を軸とした日本企業によるアジア市場の開拓を提唱した。

茂木氏が4月下旬にGX実行本部長に就任して初めて会合を開いた。茂木氏は「日本にとってGXは長年の経済の停滞を打破するチャンスだ」と強調した。アジア市場を切りひらけば新技術の導入コストが下がる相乗効果も期待できると唱えた。

岸田文雄首相は13日、政府のGX実行会議で脱炭素の産業・社会構造への転換に関し、2040年を見据えた国家戦略を策定するよう指示した。自民党でもGXを巡る議論を活発にして政府戦略への反映を探る。

茂木氏はGX戦略に関してエネルギー分野に加え、産業構造や産業立地を含めた包括的な戦略が必要と訴えた。GXを推進し「日本企業の生産性向上や国際競争力強化などにつなげる」とも話した。

茂木氏は4月中旬、GXに向けた合成メタン(e-メタン)などの利用促進を目指す議員連盟の幹部にも就いた。GXが技術革新や新ビジネスを生み、中長期的に日本経済の成長につなげるカギとみて関与を強めている。

自民党ではGX実行本部長を務めた萩生田光一氏が4月、派閥の政治資金問題で党役職停止の処分を受けた。萩生田氏が本部長を退き、茂木氏が後任に就いた。

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