静岡県の川勝平太知事は在任最終日の9日、県庁で退任記者会見に臨み、JR東海がリニア中央新幹線の2027年開業を断念したことについて「南アルプスの水資源確保とリニア事業の両立を図るという4期目の公約に一つの区切りがついた」と改めて振り返った。
川勝氏は会見冒頭で「15年預かった知事職を辞することになりました。県民に対して慣れない仕事で心配をおかけした。厚く御礼を申し上げます」と述べ、リニア問題を中心に紙にまとめた見解を読み上げた。
今後、政治活動を続ける可能性については「ありません」と即答。理由については「仙人になるんで」と答え、「小鳥とお話しして過ごす」などと小林一茶にまつわる童謡の替え歌を披露した。
川勝氏は4月1日の県庁の新入職員への訓示で「県庁はシンクタンク。野菜を売ったり牛の世話をしたり、モノを作ったりとかと違って基本的に皆さま方は頭脳、知性の高い方たち」などと発言。職業差別に当たるとの批判が高まり、2日に辞意を表明していた。【最上和喜、丹野恒一、田中綾乃】
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