任期満了に伴う東京都国立市長選が15日投開票され、無所属新人で元国土交通省職員の浜崎真也氏(40)が、3選を目指した無所属現職の永見理夫(かずお)氏(75)=自民党、日本維新の会、公明党、都民ファーストの会推薦=を破って初当選を果たした。投票率は過去最低だった前回の37.18%を5.03ポイント上回る42.21%。当日有権者数は6万3411人。
浜崎氏は15日夜、当選が決まると、市内の選挙事務所で支持者の大きな拍手に迎えられ「勝ったのは応援いただいた(市民の)みなさん。いただいた(市長の)責任を失望に終らせないよう全身全霊を国立市にささげる」とあいさつ。続けて、「子育てと教育に投資し、地域経済を押し上げたい。(完成間近の市内マンションの解体が注目された)景観政策も(高さ制限などの)方向性を決め問題提起したい」と抱負を述べた。
選挙の勝因を「教育予算を巡る子育て世代の共感や、国交省や民間でのまちづくりなどの経験に期待していただいた」と分析。ソーシャルメディア(SNS)について「直接の触れ合いなどと共に力を入れなければこの結果はなかったかも」と振り返った。党派の推薦・支持を受けず、市民や野党系市議・都議らの応援を得ての勝利。市議の多数は現職支持に回っていたこともあり、議会対応については「対話し丁寧にやりたい」と語った。
敗れた永見氏は、選挙戦で旧国立駅舎再築や地域包括ケアシステム充実など2期8年の実績を強調した。市公務員として半世紀の経験から、多くの無所属市議や周辺市の首長からも応援を受けたが、「誰もがウェルビーイング(心身の幸福)を感じられる国立を持続可能にする」との訴えは、及ばなかった。【野倉恵】
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