兵庫県の斎藤知事を批判する告発文を配った県の元幹部に「停職3カ月」の処分が言い渡されました。
■「知事のパワハラは職員の限界を超えている」元幹部が告発文を配布
「停職3カ月」の処分を受けたのは、兵庫県の前の西播磨県民局長です。
前県民局長は今年3月、「斎藤元彦兵庫県知事の違法行為等について」という告発文を一部メディアや県議などに配布。
そこには、「知事のパワハラは職員の限界を超えている」「知事の自宅には贈答品が山のように積まれている」など斎藤元彦知事への批判や疑惑など、7つの項目が書かれていました。
■「業務時間中に嘘八百の文書作って流す行為は公務員失格」と知事
告発文について兵庫県斎藤元彦知事は3月27日の会見で「事実無根の内容が多々含まれている。被害届や告訴など法的手続きを進めている。不満があるからといって、業務時間中に嘘八百の文書を作って流す行為は公務員失格」と話しました。
そして、斎藤知事は県民局長を解任し、名誉棄損に当たるとして法的な手続きを取ると強硬な姿勢を示しました。
■「高級コーヒーメーカー」産業労働部長が受け取る
ただ、この告発文の中には斎藤知事が去年8月、公務の一環で加西市の会社を視察した際に、6万円相当の「高級コーヒーメーカー」を受け取ったという告発が書かれていました。
先月16日には、告発で名指しされていた産業労働部長は県議会の常任委員会でコーヒーメーカーを受け取ったと認めました。
産業労働部長は「県の商品のPRに繋がると思い受け取った」としましたが、知事の指示ではないと否定しました。
すると、斎藤知事は4月18日の会見で「元西播磨県民局長が作成した文書の内容は、全てではないが一部は事実であったことになると思います」と話しました。
この発言に対し、記者が「そうすると知事が以前批判されていた文章の中身が嘘八百や事実無根であることは、必ずしもそう言い切れなくなってきているのではないか？」と質問すると、知事は「様々な捉え方があると思います。全てのことが事実か事実でないかと同時に、核心的なところが本当か本当でないかも大事なので、一概には言えないと思います」と答えています。
■前県民局長を停職3カ月
そして県の人事当局が調査を行い、弁護士も出席する異例の形で5月7日、結果が公表されました。
前県民局長は告発文を配ったことや、14年間に渡り勤務中に業務と関係ない文書を作ったことなどを理由に停職3カ月。
また、コーヒーメーカーを受け取った産業労働部長は訓告処分となりました。
この問題を巡って、兵庫県の議員は「第三者機関による調査」を実施するよう県に求めています。
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